近頃チャットツールや営業管理ツール、会計ソフトといった言葉を耳にする方、実際に使われている方は多いのではないでしょうか。実はそれらのサービスは全てSaaSというサービスジャンルに分類されます。
このSaaSというのはまさに現代のデジタル化を象徴するようなサービスで、市場規模で見てもまだまだ成長段階の業界です。
では一体このSaaSとは何なのでしょうか?IT業界と何が違うのでしょうか?利点やサービスの代表例などを挙げながら徹底解説いたします。
SaaSとは?
SaaSとは「Software as a Service」の略称であり、読み方は「サース」や「サーズ」といった読まれ方をしています。
端的に言うとインターネット上で利用できるソフトウェアの事で、従来のソフトウェアであれば実物のディスクやソフトをパソコンなどに挿入しデータをダウンロードおよびアップロードすることでサービスを利用できました。
SaaSではこういった実物のディスクやソフトは必要なく、データのダウンロードやアップロードは全てインターネットを介して行われます。また、これらのデータは基本的にSaaSを運営している企業のサーバーに保管されるので、万が一あなたが使っているパソコンが破損したとしてもデータが失われることはありません。
ITとの違い
ITとは「Information Technology(インフォメーション・テクノロジー)」の略で日本語訳すると「情報技術」という意味になり、コンピュータやインターネットを活用した技術全般が当てはまります。つまり、SaaSはITを利用したサービスということになり、SaaS=ITではありません。
ややこしいですが普段の会話で同じ意味の言葉として使うと相手を混乱させるのでしっかりと区別するようにしましょう。
サービスの代表例
SaaSの概要についてなんとなく理解できて来たと思うので実際にSaaSとして提供されているサービスを見ていきましょう。
Slack
Slackはビジネス向けのメッセージツールで、DMやファイル共有、グループでの会話などはもちろんLINEと違い一度送ったメッセージを気軽に削除または編集することができ、ツール内でキーワードや日付、送信者などの条件で絞ってメッセージを検索することが出来るので簡単に過去のやり取りを見返すことが出来ます。
Chatworkとよく似ており、社会人の方であれば馴染み深いのではないでしょうか。
freee
freeeとは個人、法人問わず幅広く利用されているクラウド会計ソフトの事で、確定申告や企業の経理業務を自動化してくれるまさに現代人にとってはなくてはならない経理ソフトです。
経理の専門知識や簿記の専門知識が無くても使いやすいように作られており、仕分けなども非常に簡単にできます。
これから独立を考えている方はぜひ登録してみてください。
Salesforce
Salesforceは営業支援や顧客管理を目的とした顧客関係管理システム(CRM)で、今や営業業務を進める上で必須のツールとなっており、アポイントの獲得状況や所感、商談の内容などを事細かに記録することができます。
実際に使ったことがあるのですが、salesforceから顧客に電話を掛ける(PCで)ことができ、その会話内容を録音及び再生することが出来るので上司からのフィードバックなどもスムーズに貰えました(徹底管理されてました)。
また、Salesforce Marketing Cloudなどの他のツールと連携することもでき、営業に限らずビジネスを進める上で今後必須の存在になっていくと私は考えています。
kinton
kintonは累計30000万社以上が導入している社内業務効率化システムで、端的に説明すると自分たちで簡単に社内の業務を効率化するためのシステムを作ることが出来るツールで、
案件管理や進捗管理、日報管理などの目的に合わせたシステムをノーコードで作成することができ、
データの入力、集計、共有、コミュニケーションをスムーズに行えるようになります。
ただ、ノーコードとはいえ最初のうちは作成するのに苦戦したといった声をよく聞くので多少なりとも慣れるのに時間はかかるかもしれません。
Canva
Canvaとはオンラインで使えるグラフィックデザインツールで、SNSで使うアイコンや広告のバナー、プレゼンからポスターまでこれ1つで簡単に作成でき、基本的な機能であればほとんどが無料で使える画期的なツールです。
Canvaの凄いところはなんと言ってもその操作感でWebデザイン初心者の私でも簡単にWebサイトの下書きを作成することができ、操作が簡単すぎて他のPhotoshopやIllustratorなどの出番がかなり減りました。
ただ、簡単な操作に重きを置いていることもありやはりCanvaで出来ることはPhotoshopやIllustratorと比べると圧倒的に少ないです。
良い点
パソコンとインターネットがあればどこでも使える
SaaSはクラウドサービスということもありクラウドに接続するための端末(PCや携帯)とインターネット環境があればどこからでも利用できるため、リモートワークやグローバル化が進む現代では必須の存在と言えるでしょう。
イチからシステムを構築する必要がない
社内独自のシステムを作るとなるとエンジニアの方を雇ったり外注する必要が出てきますが、SaaSであれば既に1つのサービスとして完成されているのでそういった手間や費用を削減することが出来ます。
データが破損、紛失する可能性が低い
従来のように実物のソフトウェアで管理していると外で紛失したり、コーヒーをこぼしてソフトウェアが破損なんてことが起きるかもしれませんが、SaaSであればクラウド上でデータを保管するためそういった事故が起こることはありません。
悪い点
カスタマイズに限界がある
上記で述べたようにSaaSは1つのサービスとして既に完成したものなので社内システムのように提供元に事細かに要望を出して作ることは出来ません。
サーバーの影響を受ける
データの破損、紛失がないと言いましたがデータを保管するためのサーバーがダウンもしくは破損すればそこに保管されているデータも破損する可能性はあります。
まとめ
SaaSは現代人にとってはなくてはならない存在で、そのサービスジャンルも多岐に渡ります。
なんとなくは知ってたという方もこの記事を参考にSaaSの概要や利点などについて理解し、就職先や転職先を決める際の参考にして頂いたり、お仕事で今回得た知識を生かして頂けると幸いです。
コメント